"それから、イエスは再び両手を彼の両目に当てられた。彼がじっと見ていると、目がすっかり治り、すべてのものがはっきりと見えるようになった。"
マルコの福音書 8章25節
聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会
私たちは、目に見えるものが全てという世界で生きています。実体があって、はじめて証しとなる常識の中に住んでいます。
だから、自分は見えていると思って生きています。
イエスの弟子たちもまさにそうでした。目に見えるものが全てでした。しかし、そのような常識は、本当に見えなければならないものを見えなくさせていることになっていることを知ることになるのです。
イエスはこのようなことを言われたことがあります。
"あなたは、兄弟の目にあるちりは見えるのに、自分の目にある梁には、なぜ気がつかないのですか。"マタイの福音書 7章3節
誰かの欠点や弱点はよく見えるのに、自分の醜さは見えていないということです。そういう人にイエスは更に言われます。
"兄弟に向かって、『あなたの目からちりを取り除かせてください』と、どうして言うのですか。見なさい。自分の目には梁があるではありませんか。
偽善者よ、まず自分の目から梁を取り除きなさい。そうすれば、はっきり見えるようになって、兄弟の目からちりを取り除くことができます。"マタイの福音書 7章4～5節
私たちの目の中にある、大きな梁があるにもかかわらず他人の目の塵は気になる愚かさ、その滑稽さ。
冒頭のみことばは、盲人の目を開ける奇蹟をイエスが行った場面です。この奇蹟を行った背景には、5000人の給食があり、食べて満腹になった弟子たちが目に見える奇蹟だけしか見えず、表面的な評価しかしていなかったことがありました。それで、イエスは、湖を舟で渡らせて、そこで湖の上を歩くことと、舟を漕ぎあぐねいていた弟子たちの舟に乗ったときに波が静まったことを通して、イエスが便利なお方ではなく、全知全能の神であり、弟子たちのみならず、全人類の救いのために来られた救い主であることを証しされたのです。カナン人の女の娘を癒されたことは、何よりの決定的な証拠でした。その上で、もう一度4000人の給食の奇蹟を通してあらためてイエスがどんなお方かを示されたのです。
そして、盲人の目を開ける業によって、弟子たちの霊的な目が開かれることの必要を教えたのです。
私たちも、イエスの弟子たちと同じです。普段、目に見えるものが全ての世界に生かされています。しかし、そういう生き方は近視眼的であり、本当の意味では見えていないのです。いつも、目に見えるものに翻弄され、目に見えるものしか恐れていないからです。しかし、イエスを私の主として受け入れるなら、私たちの心の目が開かれて、本来見えなければならないものがはっきりと見えてきます。
それは、イエスを信じることにより、私たちの罪が赦され、聖霊が与えられるからです。聖霊は私たちの霊の目だけでなく、霊の耳も開いてくださり、神のことばを聞くために変えられていきます。
イエスは山の上の教えで言われました。
"心のきよい者は幸いです。その人たちは神を見るからです。"マタイの福音書 5章8節
イエスを信じる者は、罪が赦されてきよめられます。そして神との和解が与えられるので、神ご自身をあなたの目で、耳で、からだではっきりと捉えることができるのです。
あなたも今日、イエスをあなたの救い主として信じるなら、心の目が開かれて、今まで見えていなかった様々な自分自身の醜さに気づかされ、そのような者が神に愛され赦されているという事実に向き合わされ、神ご自身をあなたの真のお父さんとしてともにある喜びを全身全霊をもって味わうことができるのです。それを信仰と言います。
信仰によって、神を益々知るものとさせられ、神の愛の深さに触れ、味わい、神の子どもとされた喜びに満たされた永遠のいのちに生かされるのです。
"あなたがたはイエス・キリストを見たことはないけれども愛しており、今見てはいないけれども信じており、ことばに尽くせない、栄えに満ちた喜びに躍っています。
あなたがたが、信仰の結果であるたましいの救いを得ているからです。"
ペテロの手紙 第一 1章8～9節
聖書 新改訳2017
イエス・キリストをあなたの罪の贖い主、人生の救い主として受け入れましょう。
