のりさん牧師のブログ

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「自分たちの相続地から〜レビ人に」ヨシュア記 21章1〜26節

ヨシュア記 21章1〜26節
1,レビ人の一族のかしらたちは、祭司エルアザル、ヌンの子ヨシュア、そしてイスラエルの人々の部族の、一族のかしらたちのところに近寄って来て、
2,カナンの地のシロで彼らに告げた。「主は、住む町と家畜の放牧地を私たちに与えるよう、モーセを通して命じられました。」
3,イスラエルの子らは主の命により、自分たちの相続地から次の町々とその放牧地をレビ人に与えた。
4,ケハテ人諸氏族のためにくじが引かれた。ユダ部族、シメオン部族、ベニヤミン部族から、くじによって十三の町がレビ人の祭司アロンの子らのものになった。
5,エフライム部族の諸氏族、ダン部族、マナセの半部族から、くじによって十の町が、残りのケハテ族のものになった。
6,イッサカル部族の諸氏族、アシェル部族、ナフタリ部族、バシャンのマナセの半部族から、くじによって十三の町がゲルション族のものになった。
7,ルベン部族、ガド部族、ゼブルン部族から、十二の町がメラリ人の諸氏族のものになった。
8,イスラエルの子らは、主がモーセを通して命じられたとおりに、次の町々とその放牧地をくじによってレビ人に与えた。
9,ユダ部族、シメオン部族からは次に名を挙げる町を与えた。
10,これらは、レビ族に属するケハテ人諸氏族の一つ、アロンの子らのものになった。最初のくじが彼らに当たったからである。
11,彼らにはユダの山地にあるキルヤテ・アルバ、すなわちヘブロンとその周囲の放牧地を与えた。アルバはアナクの父である。
12,しかし、この町の畑と村々はエフンネの子カレブに、その所有地として与えた。
13,祭司アロンの子らに与えられたのは、殺人者の逃れの町ヘブロンとその放牧地、リブナとその放牧地、
14,ヤティルとその放牧地、エシュテモアとその放牧地、
15,ホロンとその放牧地、デビルとその放牧地、
16,アインとその放牧地、ユタとその放牧地、ベテ・シェメシュとその放牧地。これら二部族から与えられた九つの町である。
17,またベニヤミン部族の中からのギブオンとその放牧地、ゲバとその放牧地、
18,アナトテとその放牧地、アルモンとその放牧地の四つの町である。
19,アロンの子らである祭司たちの町は、全部で十三の町とその放牧地である。
20,レビ人であるケハテ人諸氏族に属する、ケハテ人の残りには、エフライム部族から、くじによって次の町々が与えられた。
21,彼らに与えられたのは、エフライムの山地にある殺人者の逃れの町シェケムとその放牧地、ゲゼルとその放牧地、
22,キブツァイムとその放牧地、ベテ・ホロンとその放牧地の四つの町。
23,またダン部族からエルテケとその放牧地、ギベトンとその放牧地、
24,アヤロンとその放牧地、ガテ・リンモンとその放牧地の四つの町。
25,またマナセの半部族からタアナクとその放牧地、ガテ・リンモンとその放牧地の二つの町。
26,残りのケハテ族の諸氏族には、全部で十の町とその放牧地が与えられた。

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    クリスチャンは、この世に置かれた預言者であり祭司です。神さまの言葉を預かり、この罪の世界に伝える使命と、この罪の世の人たちの側に立って、神さまの祝福を願い、罪を執り成す使命があります。

  そういうクリスチャンは、全世界に散らされて教会を形成して、その使命に立たされているはずです。

 

  旧約聖書の時代、祭司という特別な役目がありました。それはまだ預言者や予見者、先見者が登場する前、またさばきつかさと呼ばれる士師が起こされる前から、イスラエルの中に置かれた、神への礼拝と日々神に民の罪を執り成す役目の人たちです。しかも、その役目をする人たちは、レビ族というイスラエルの12部族の中の小さな部族の専任として、神さまの命令を受けていました。

 

  ヨシュアの時代、エジプトから脱出したイスラエルの民がカナンの地を攻略して、その部族ごとに割り当て地が与えられました。今日の箇所も、その割り当て地をそれぞれの部族ごとに分けたという文脈の中での出来事でした。

 

  地図を見てわかるように、イスラエルの12部族は、この約束の地をそれぞれの部族ごとに分けられ与えられましたが、幕屋に仕える役目が与えられたレビ族だけは、これまでも繰り返されてきたように、割り当て地としての相続地は与えられませんでした。

 

"しかし、レビ人はあなたがたの間に割り当て地を持たない。主の祭司として仕えることが彼らへのゆずりだからである。」"

ヨシュア記 18章7節a

 

かつて神さまはこう命じられていました。

 

"会見の天幕の奉仕をするのはレビ人であり、レビ人が彼らの咎を負う。これは代々にわたる永遠の掟である。彼らはイスラエルの子らの中にあって相続地を受け継いではならない。
それは、イスラエルの子らが奉納物として主に献げる十分の一を、わたしが相続のものとしてレビ人に与えるからである。それゆえわたしは、彼らがイスラエルの子らの中で相続地を受け継いではならない、と彼らに言ったのである。」"   民数記 18章23~24節

  またこうも言われました。

 

"「イスラエルの子らに命じ、その所有となる相続地のうちから、居住のための町々をレビ人に与えよ。また、その町々の周りの放牧地はレビ人に与えなければならない。"
民数記 35章2節

  これらの命令はモーセを通して与えられたものでしたが、ヨシュアの時代となりそれぞれの割り当て地が与えられていく中で、レビ人の方から、かつて与えられた神さまの命令を思い出させるかたちで言われたのが、今日の箇所の1〜3節のことなのです。

 

  今日、注目する三つのことがあります。

一つ目は、神さまからの命令(みことば)を思い出させるレビ人ということです。

  ここでも以前神さまから語られたことを根拠に、自らの住む場所を決めるように進言しています。1〜3節

これは、彼らは人々に神のことばを語り、思い出させることが彼らの役目だったと言うことです。

二つ目は、彼らは「逃れの町」があるところに配置されたということです。13、21節

それもあえて「殺人者の」と、レビ人が罪人と関わる役目があることを示しています。それは、恐らくその人たちとともに暮らし、関わり、ただ復讐から逃れてきただけでなく、この逃れの町にいるときに、過失だとしても犯してしまった罪への悔い改めも神への和解のために執り成すことがレビ人に求められていたと考えられます。

三つ目は、レビ人たちは各部族ごとに分散にて住むことになったことです。それは、幕屋に仕え、礼拝を司る彼らの役割として、霊的な指導を行ったと言えます。その置かれた部族が神に繋がり、神の教えを守り続けていけるようにです。

 

以上のように、その役割とはクリスチャンにも繋がることです。

  あなたが置かれている場所はどこでしょうか。あなたの立たされている 立場はどういうものでしょうか。家庭に学校に、職場に私たちは立たされています。それは、私たちが、その場で神の祭司として、神のことばを語り、人々と関わり神への和解へと導き、それらの方々を神の前に執り成す大切な役目があるからです。

  この罪の世にあって、その場所で神のことばを語ることができるのは、他でもない、あなたです。

 

  ときに、自分自身の無力感や存在感に失望することがあるかも知れません。しかし、それはあなたがその場所にいることで、神の栄光が現されるためなのです。何をしたか、何ができたかを嘆く前に、まず、存在するだけで十分その役割を果たしていることを信じましょう。

  特に神さまは、その場所に置かれたレビ人を守られるように命じています。

 

"あなたは一生、あなたの土地でレビ人をないがしろにしないように気をつけなさい。"
申命記 12章19節

  あなたは、神から守られ、その使命に立たされています。今日も恐れないで、ただ置かれているところで、あなたを愛しひとり子をくださった、そのお方がともにおられることを喜んで、その存在を通して与えられた使命に立って行こうではありませんか。

 

"あなたの神、主があなたとあなたの家に与えられたすべての恵みを、あなたはレビ人および、あなたがたのうちの寄留者とともに喜びなさい。"
申命記 26章11節
聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会