のりさん牧師のブログ

おもに聖書からのメッセージをお届けします。https://ribenmenonaitobaishikirisutojiaohui.webnode.jp/

●「主に身を避ける」詩篇57篇

詩篇 57篇
1,私をあわれんでください。神よ。私をあわれんでください。私のたましいはあなたに身を避けていますから。私は滅びが過ぎ去るまで御翼の陰に身を避けます。
2,私はいと高き方神を呼び求めます。私のためにすべてを成し遂げてくださる神を。
3,神は天から助けを送って私を救い私を踏みつける者どもを辱められます。セラ神は恵みとまことを送ってくださいます。
4,私のたましいは獅子たちの間で人の子らを貪り食う者の間で横たわっています。彼らの歯は槍と矢彼らの舌は鋭い剣です。
5,神よあなたが天であなたの栄光が全世界であがめられますように。
6,彼らは私の足を狙って網を仕掛けました。私のたましいはうなだれています。彼らは私の前に穴を掘り自分でその中に落ちました。セラ
7,神よ私の心は揺るぎません。私の心は揺るぎません。私は歌いほめ歌います。
8,私のたましいよ目を覚ませ。琴よ竪琴よ目を覚ませ。私は暁を呼び覚まそう。
9,主よ私は国々の民の間であなたに感謝しもろもろの国民の間であなたをほめ歌います。
10,あなたの恵みは大きく天にまで及びあなたのまことは雲にまで及ぶからです。
11,神よあなたが天であなたの栄光が全地であがめられますように。

 

あなたは毎日安心して暮らしているでしょうか。何も不安もなく、穏やかに生活しているでしょうか。生活とは、素晴らしい言葉です。生きて活きると書きます。生き生きすること。生き生きと活きること。その言葉にはいのちが溢れ、希望が溢れています。

今、あなたはそのいのちと希望に満たされて歩んでいるでしょうか。

私は牧師になる前は、皆さんと同じように普通の仕事をしていました。その生活は、今振り返ると、本当に生き生きとしていたか、生き生きと活きていたか甚だ疑問です。

毎日の仕事に追われた約30年だったと記憶しています。いつも時間に追われて、割り当てられた1日分以上のお客様の家をまわるためには、朝早くに起きて、子どもたちの顔も見ずに出かけ、帰りも遅くに帰って来て、子どもたちだけでなく妻との会話もほぼない、そんな歩みでした。

その時の時間に追われていた苦しい時の夢を今も見て魘されるほど、それは私にとって辛い毎日だったのです。それは決して生きているとは言えませんでした。神様を信じて居ながら、まったく喜びも希望も見失っていた日々であったと思います。

 

今日の詩篇で、この歌を歌ったダビデは、サウル王に追われて逃げまわっていました。その歩みは決して生き生きとしたものではありませんでした。それで、ダビデは素直に神に叫ぶのです。

「私をあわれんでください。神よ。私をあわれんでください。」

 生き生きと生きれない状態。それはまさに神の憐れみなしには生きれないということです。その状態であるのに、もし放っておいたら益々事は悪化し、更に生き生きできない状態に陥るでしょう。

しかし、ダビデは神様に祈り、神様に対して「私を憐れんでください」と素直にいうのです。それは、神のもとに身を避けるものを神は決して見捨てない。いやかえって力強い助けがあることを知っているからです。

そうです。神を信じて歩んでいても、気がついたら生き生き活きていない自分がいるのです。しかし、そんなときでも、神に憐れみを願い、その全能の御手に全てをお任せするとき、神はそんな私を。そして、あなたを神ご自身の御翼の陰に隠してあなたを匿い、あなたを恐れさせている全ての禍からあなたを守られるのです。

その助けは、単に状況を変えることだけで済まされるのではありません。むしろ状況がまだ変わっていなくても、その状況が変わる前から、まずあなたの心に神の平安と喜びが溢れるのです。

そのとき、どんなに苦しい中にあったとしても、何とその苦しみに耐える力が備えられ、その辛さを乗り越える勇気さえも備えられていくのです。

 

この地上は、まだ完全な神の国とは言い難いです。しかし、あなたがただ神に信頼して神にあわれんでくださいと祈るなら、おなたは間違いなく神のその完全な要塞、完全ないのちの源、その御翼の陰に匿われるのです。その中にあるなら、どんな逆境も怖くはありません。

それは、あなたを愛しあなたのために御子さえ惜しまずに死に渡された方が、あなたのことを愛おしいと、目の前のものに怯えてうずくまっているあなたを包んでくださるからなのです。

 

ダビデは、そのサウルに追われて逃げ込んでいた洞穴の中で、状況が全く変わっていないにもかかわらず、神の恵みと祝福に満たされて、神をほめたたえるのです。


10,あなたの恵みは大きく天にまで及びあなたのまことは雲にまで及ぶからです。
11,神よあなたが天であなたの栄光が全地であがめられますように。

 

この神への賛美は私たちの賛美でもあるのです。いつでも神と繋がり神から生かされている歩み。それは、どんな逆境に直面しても必ず希望に溢れ生かされるいのちの道なのです。

 

今日、あなたの前に横たわっている大きな課題、問題があるかも知れません。しかし、大切なことは、その状況から問題にとらわれることなく、ただ神である主に憐れんでくださいと素直に祈ることです。その祈りの中で、神はたしかにその祈りを聞かれて、あなたの口に神をほめたたえる言葉を授けるでしょう。

それが、これからのあなたの新しい歩みが始まるということなのです。どうか、このダビデのように、私たちも神の憐れみに甘えていこうではありませんか。