のりさん牧師のブログ

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2020年7月28日(火)きょうのみことば

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ルカの福音書 12章22~34節

"それからイエスは弟子たちに言われた。「ですから、わたしはあなたがたに言います。何を食べようかと、いのちのことで心配したり、何を着ようかと、からだのことで心配したりするのはやめなさい。
いのちは食べ物以上のもの、からだは着る物以上のものだからです。
烏のことをよく考えなさい。種蒔きもせず、刈り入れもせず、納屋も倉もありません。それでも、神は養っていてくださいます。あなたがたには、その鳥よりも、どんなに大きな価値があることでしょう。
あなたがたのうちだれが、心配したからといって、少しでも自分のいのちを延ばすことができるでしょうか。
こんな小さなことさえできないのなら、なぜほかのことまで心配するのですか。
草花がどのようにして育つのか、よく考えなさい。働きもせず、紡ぎもしません。しかし、わたしはあなたがたに言います。栄華を極めたソロモンでさえ、この花の一つほどにも装ってはいませんでした。
今日は野にあって、明日は炉に投げ込まれる草さえ、神はこのように装ってくださるのなら、あなたがたには、どんなに良くしてくださることでしょう。信仰の薄い人たちよ。
何を食べたらよいか、何を飲んだらよいかと、心配するのをやめ、気をもむのをやめなさい。
これらのものはすべて、この世の異邦人が切に求めているものです。これらのものがあなたがたに必要であることは、あなたがたの父が知っておられます。
むしろ、あなたがたは御国を求めなさい。そうすれば、これらのものはそれに加えて与えられます。
小さな群れよ、恐れることはありません。あなたがたの父は、喜んであなたがたに御国を与えてくださるのです。
自分の財産を売って施しをしなさい。自分のために、天に、すり切れない財布を作り、尽きることのない宝を積みなさい。天では盗人が近寄ることも、虫が食い荒らすこともありません。
あなたがたの宝のあるところ、そこにあなたがたの心もあるのです。"

 私たちにとって生きるために何が必要でしょうか。空気や水などの生物として欠かせないものもありますが、人間社会という観点で見ると家族や学校、職場などもあるでしょう。何よりも貨幣経済が一般的になった現代では、お金は必要なものでしょう。何せ、お金は様々な物に替えられる万能性があります。お金さえあれば、とりあえずは幸せになると言う価値観もわかりますね。

 でも、貨幣経済も万全ではありません。貨幣または紙幣は特に、国家が国家として成立して政府が機能しているから、その紙幣は価値があるのであって、もし政府が暴走して、社会秩序が乱れたときに、そのお金はどうなるでしょう。特に紙幣は正確には日本銀行券ですから、その紙幣に押された印に権威も信用もなくなれば、それはただの紙切れに陥ってしまうのです。

 つまり、今、私たちが置かれている国が国として何とか保っているので、この国の経済は何とかまわり、私たちの衣食住が守られているのです。

 だから、もしその信用のバランスが崩れた時には、私たちの幸せもまた崩れ去るのです。そして、たとえ今、私たちの生活が安定しているように見えても、そのお金に支えられた幸せを、死んだあとのいのちにまで繋ぐことはできないのです。

 だから主イエスはこのように言われました。

むしろ、あなたがたは御国を求めなさい。そうすれば、これらのものはそれに加えて与えられます。
小さな群れよ、恐れることはありません。あなたがたの父は、喜んであなたがたに御国を与えてくださるのです。

 それは、私たちが求めるべきものは、この世における価値観にある国の安定ではなく、神の国であるということです。目に見えるものは一時的です。しかし、目に見えない神の国は永遠に続くからです。この御国とは、神の国であり、神の支配するその状態をも意味しています。

 それは、死んでから、あの世で経験するものではなく、今、私たちが生かされている、この瞬間から期待し、求めて、実現されるものであることを主は教えているのです。

 この世の価値観に生きようとするならば、その価値観ごと希望もいのちも失い、滅びるでしょう。しかし、神の支配を求め、そこにある神の義、神の愛、神の聖など、神の存在から溢れる、神の国がここにあることを求め、そう信じていくならば、今、ここに御国が始まり、その恵みは永遠に続く。そのことを主イエスは教えているのです。

 しかも、天の父なる神が、喜んで御国を与えてくださるということは、何という嬉しいことではないでしょうか。天のお父様は、私たちが神の支配を求めることを喜んでくださり、与えてくださる。それは、私が、またあなたが神を愛しているからこそ願う姿であり決断だからです。

 神は私たちの神に対する愛をお喜びになられて、だからこそ神も喜んで与えてくださるのです。

 きょう、あなたの心を支配しているものは何でしょうか。この世の価値観でしょうか。この世に軸足を置く、物質主義的な幸せでしょうか。それとも、神が与えてくださる永遠に揺るがない御国の祝福でしょうか。

 もし、神の国を求めるならば、神はこの世で必要な全てのものを加えて与える良いお方です。あなたの全てをご存知の神様は、あなたの存在を喜び、祝福しようと待っておられます。

 その御国をあなたのものとするために、神の御子キリストが十字架にかかり、私たちの罪の罰を身代わりに受けて、御国から捨てられたのです。

 そのキリストがあなたのために十字架にかかり死なれ、陰府に下られ、三日目に新しい身体をもって甦られました。ですから、そのこと信じるならば、あなたも御国を受け継ぐものとなり、同時に神の御霊があなたに住み、まずあなた自身が神の国とされるのです。そのことを福音と言います。

 きょう、あなたも、その福音を信じて、その一歩を神の国を求める一歩、神の国をいただく一歩とさせていただきましょう。神は喜んでくださいます。