マルコの福音書 14章17~31節
"夕方になって、イエスは十二人と一緒にそこに来られた。
そして、彼らが席に着いて食事をしているとき、イエスは言われた。「まことに、あなたがたに言います。あなたがたのうちの一人で、わたしと一緒に食事をしている者が、わたしを裏切ります。」
弟子たちは悲しくなり、次々にイエスに言い始めた。「まさか私ではないでしょう。」
イエスは言われた。「十二人の一人で、わたしと一緒に手を鉢に浸している者です。
人の子は、自分について書かれているとおり、去って行きます。しかし、人の子を裏切るその人はわざわいです。そういう人は、生まれて来なければよかったのです。」
さて、一同が食事をしているとき、イエスはパンを取り、神をほめたたえてこれを裂き、弟子たちに与えて言われた。「取りなさい。これはわたしのからだです。」
また、杯を取り、感謝の祈りをささげた後、彼らにお与えになった。彼らはみなその杯から飲んだ。
イエスは彼らに言われた。「これは、多くの人のために流される、わたしの契約の血です。
まことに、あなたがたに言います。神の国で新しく飲むその日まで、わたしがぶどうの実からできた物を飲むことは、もはや決してありません。」
そして、賛美の歌を歌ってから、皆でオリーブ山へ出かけた。
イエスは弟子たちに言われた。「あなたがたはみな、つまずきます。『わたしは羊飼いを打つ。すると、羊は散らされる』と書いてあるからです。
しかしわたしは、よみがえった後、あなたがたより先にガリラヤへ行きます。」
すると、ペテロがイエスに言った。「たとえ皆がつまずいても、私はつまずきません。」
イエスは彼に言われた。「まことに、あなたに言います。まさに今夜、鶏が二度鳴く前に、あなたは三度わたしを知らないと言います。」
ペテロは力を込めて言い張った。「たとえ、ご一緒に死ななければならないとしても、あなたを知らないなどとは決して申しません。」皆も同じように言った。"
《祈り》
主よ、私のうちに形造ってください。
私の目の中に目を造り、
その新しい目で
あなたの聖なる犠牲を見つめることができるように。
私のうちに純粋な心をお造りください。
あなたの御霊の力によって
あなたの救いを吸い込むことができるように。
(ヨセフォス・ハッザーヤーの祈り 810〜886年)