"この方こそ、私たちの罪のための、いや、私たちの罪だけでなく、世全体の罪のための宥めのささげ物です。"
ヨハネの手紙 第一 2章2節
聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会
主イエスは罪人である私の「とりなしてくださるお方(パラクレートス)」です。パラクレートスとは、呼びかけにこたえて駆けつけてくださった「弁護士」ということです。主イエスが私と共に法廷に立ち、私の傍らにいて弁明してくださるのだと言うのです。しかし、私の罪について、いったいどんな弁護ができるというのでしょうか。だから、この弁護者は無言の弁護者です。口を開かずに、黙ってご自分を、私の罪を償う生贄にしてしまわれたのです。ご自分のいのちを全部注ぎ出して、私のためにとりなしをしてくださいました。
●ファイト・ディートリヒ(1506〜1549)の祈り
主なる神、天の父よ
父としての恵みに溢れたあなたは
御子を惜しむことなく
御子を死と十字架に引き渡されました。
願わくは、あなたの聖霊を私たちの心にお与えください。
あなたの恵みによって心から慰められ
様々な罪から確かに守られ
あなたが私たちに負わせようとなさるものは
忍耐強く担うことができますように。
そのようにして私たちが聖霊によって
あなたと共に永遠に生きることができますように。
【参考文献】
小泉健『十字架への道』日本キリスト教団出版局、2019年